研究課題/領域番号 |
19K21086
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補助金の研究課題番号 |
18H05917 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0303:土木工学、社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
佐藤 賢之介 山梨大学, 大学院総合研究部, 特任助教 (20821606)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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キーワード | エトリンガイト / 二次生成 / C-S-H / 硫酸塩劣化 / DEF |
研究成果の概要 |
C-S-Hがセメント硬化体の膨張をもたらすエトリンガイト二次生成を促進するメカニズムを明らかにすることを目的として検討を行った。モノサルフェートおよび、C-S-Hを純薬合成し、モノサルフェートにC-S-H等の物質を混合して、硫酸ナトリウム溶液を用いて練り混ぜ水和させた。その結果、C-S-Hが共存した場合ではエトリンガイトが迅速に生成されるとともに、材齢の経過に伴って増大し続けることが明らかとなった。C-S-H以外でも、C-S-Hと同様のSi-O結合が形成された場合にエトリンガイトが同程度まで生成されたことから、C-S-Hの構造がエトリンガイト二次生成の促進に多大な影響を及ぼすと考えられた。
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自由記述の分野 |
セメント化学、コンクリート工学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エトリンガイト二次生成および、それに伴う膨張発生のメカニズムについては長年議論されてきたが、未だ未解明な点が多い。特にC-S-Hがエトリンガイト二次生成を促進する現象は、仮説の域にあった。本研究は、純薬合成したセメント水和物を用いて単純化した実験を行うことによって、C-S-Hの影響を直接的に把握した。これは、今後のエトリンガイト二次生成に起因する、セメント・コンクリート硬化体の膨張現象を統一的に解釈するための足掛かりとなるものであり、ひいてはエトリンガイト二次生成による劣化予測を実現することにも繋がる。したがって、本研究成果は学術的意義、社会的意義が高いものであると考える。
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