土壌病原菌Fusarium oxysporumは、100種以上の植物に対して病原性を示すが、菌株によって宿主植物が異なっている。病原菌株は宿主特異性に関与する小型染色体を保持していると考えられているが、宿主特異性の決定因子は特定されていない。本研究では、アブラナ科植物を宿主とするF. oxysporum f. sp. conglutinansのゲノム塩基配列を特定した。さらに、小型染色体上の2個の病原性遺伝子が、シロイヌナズナの免疫を抑圧することを明らかにした。この成果は、F. oxysporumの宿主特異性の機構解明に繋がることが期待される。
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