研究課題
研究活動スタート支援
生合成的に異なる系統の化合物によって構成されるハイブリッド型中分子化合物が創薬において注目されている。本研究では、インドールとジテルペンのハイブリッド型化合物群の迅速合成を目指した。まず、これらのジテルペン骨格に共通する連続第四級不斉炭素中心構築法を開発することとした。鎖状の環化前駆体を調製し、光酸化還元触媒を用いたカスケード反応により、第四級不斉炭素中心構築の足がかりとなる二環性シクロプロパンの合成に成功した。
有機合成化学
本研究では、インドールとジテルペンのハイブリッド型化合物群に注目し、これらの共通骨格の構築をモデル化合物を用いて検討した。鎖状の環化前駆体に対し、可視光と触媒を作用させると、ハイブリッド型化合物の共通骨格構築の足がかりとなる二環性シクロプロパンが生成した。開発した手法は、可視光を用いる温和な条件であり、複雑な化合物へも適用可能である。さらに、ハイブリッド型化合物のみならず、生物活性テルペン類の合成にも応用可能である点で意義がある。