宮崎県日向市の土壌から単離した真菌17F4103株と17F4110株の組み合わせについて、変色領域をLC-MSで分析した。その結果、単独培養では確認されない化合物 (m/z 371 [M-H]-)の存在が確認できた。そこでこれらの化合物を得ることを目的に大量培養を行い、培養物のMeOH抽出物を精製し、化合物1と2を得た。構造解析の結果、1はピリジンアルカロイドのPenicidone Dあることがわかった。また、目的のm/z 371 [M-H]- の化合物は、既知のvermixocin A (2)と同定した。本研究により共培養により天然物の構造多様性をさらに引き出すことに成功した。
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