学術的意義としては、冠状血管内皮について心臓の各領域特異的に由来が分かれることに着目し、その中で静脈洞内皮細胞の挙動の一部を解明したことが挙げられる。さらに、この領域特異性は発生時期によっても変化する可能性があることを見出し今後の発展性の存在が判明したことも学術的意義として大きいと考える。 社会的意義としては、冠状血管の形成過程の一端を解明したことにより心筋梗塞をはじめとする疾患に対する再生医療を含めた今後の治療方法の開発に役立つと考えられる。しかしながら冠状血管内皮細胞への効率的な分化促進方法など未解明な部分も多く臨床的に役立てるためには今後も継続的な研究が必要と考えている。
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