研究課題/領域番号 |
19K21254
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補助金の研究課題番号 |
18H06139 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
今井 孝 群馬大学, 大学院医学系研究科, 助教 (10513434)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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キーワード | マラリア / Malaria / 脳マラリア / 血液脳脊髄液関門 / 血液脳関門 |
研究成果の概要 |
マラリアは地球最大規模の感染症の一つで、中でも脳神経症状により死をもたらす脳マラリアが問題です。脳には血液脳関門(BBB)と血液脳脊髄液関門(BCSFB)が存在し、脳マラリアではBBBが破綻すると知られていますが、BCSFBについては不明です。 本研究では、マウスのマラリア感染系を用いてBCSFBについて精査しました。その結果、脳マラリアを発症したPbA感染マウスの、70-80%はBCSFBが破綻していました。さらに脳室内への出血や、BCSFBを構成している脈絡叢において原虫由来産物を検出しました。脳マラリアを起こさない原虫や、PbA感染マウスから悪玉細胞を除くと破綻は認められませんでした。
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自由記述の分野 |
寄生虫学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今まで不明だった、マラリア感染における血液脳脊髄液関門の状態が明らかになりました。このことにより、マラリアの病理の理解がさらに進みます。 脳マラリアでは血液脳関門と血液脳脊髄液関門の両者の透過性が向上し、破綻しますがこのメカニズムを さらに詳しく解き明かすことで、関門を超えて脳神経細胞に作用する薬の開発に役立つかもしれません。 今回、血液脳脊髄液関門の破綻を評価する新しい手法を開発しました。この方法は、脳マラリアだけでなく他の病気の研究にも応用することが可能です。
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