骨粗鬆症治療薬である副甲状腺ホルモン製剤は下顎新生骨の微細構造を向上させる一方で微小領域におけるアパタイトの成熟を妨げ,コラーゲン構造を脆弱化させることを明らかにした.また,アパタイト成熟度の低下,コラーゲン構造脆弱化の原因が抗酸化力の低下に伴う酸化の亢進に起因していることが示唆された. 副甲状腺ホルモン製剤使用時の酸化の防止法を見出すことができれば,微細構造を向上させつつ,微小領域のアパタイト構造,コラーゲン構造を向上させることが可能となり,インプラント治療をはじめとした骨強度が重要視される治療において有効な治療法となりうる可能性を見出した.
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