腱障害の診断・治癒評価において、超音波診断装置(エコー)は有用である。しかし、エコーで描出される像の生物学的意義についての知見は不足している。本研究では、ラット膝蓋腱障害モデルの確立と、エコー画像と組織評価の比較を目的とした。膝蓋腱切除モデルを中心として、その治癒過程を超音波診断装置による非侵襲的縦断評価が可能なことを確認した。そのうえで、膝蓋腱治癒には骨切除を併用することで大きな影響(残存腱組織の肥大と再生組織volumeの増大)があることを確認し、エコー描出画像と組織像が対応することを示した。トレッドミル走行負荷では、腱組織治癒への影響は確認できなかった。
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