中高年がん患者と若年がん患者を対象に、化学療法開始前、各投与時、終了6ヶ月、1年時点を基本として血液分析、認知機能テストと脳MRI容積計測を実施し一般化線型混合モデルを用いて2群比較した。神経軸索損傷バイオマーカーpNF-Hは2群に交互作用はなかったが投与回数に応じてpNF-H陽性率、血清値累積血清値は増加した。認知機能テストは、2群に交互作用はなかったが化学療法投与数により悪化した。脳MRI容積計測について変化しなかったが、一部脳領域では交互作用があった。ただし、脳領域の交互作用は中高齢群で減少(萎縮)しているだけでなく増加している領域もあった。抑うつ・不安は化学療法投与数により悪化した。
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