研究課題/領域番号 |
19K21784
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
瀧澤 敬美 日本医科大学, 医学部, 講師 (40386157)
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研究分担者 |
濱崎 務 日本医科大学, 医学部, 准教授 (30277561)
明樂 重夫 日本医科大学, 医学部, 教授 (40231849)
近藤 幸尋 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (80215467)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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キーワード | 骨盤解剖学 / ロボット支援手術 / 医学教育 / チーム医療 / 泌尿器科学 / 婦人科学 / 看護師 / 臨床工学技士 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、「医学生が不得意とする骨盤解剖学をわかりやすく、かつ臨床に役立つ」ための新しい教育法を開発し、教育改善を行うことである。大きな特徴は、狭い骨盤内の手術を得意とする「内視鏡下ロボット支援手術(以下ロボット支援手術)」の手技に注目していることで、全国のロボット支援手術医療チームへのインタビューやアンケート調査現場のによる現場の貴重な意見から切り口を得るところにある。 全国アンケート(ロボット支援手術の医療チーム対象)は、令和3年度もCOVID-19の大きな影響を受け、断念せざるを得なかった。けれども、インタビューについては、令和2年度に続き、関東および南東北に限定しての、臨床工学技士、手術看護師の新人からベテランまでの幅広い意見や本学の泌尿器科医や婦人科医からの助言により、COVID-19終息後に行う予定のアンケート調査の内容の大きな見直しを行うことができたことは意義がある。さらには、医療チーム(とくに看護師と臨床工学技士)からの要望「学生のための解剖生理学のテキストで、興味が持て、臨床に結びつくような、楽しいテキストが欲しかった」に応えるために、「おもしろくなる解剖生理学」という増刊号(看護学生のための雑誌プチナース)を発刊できたことも本研究の意義をクローズアップさせた。 また、令和3年度の大きな成果は、インタビューの意見をもとに、2022年度の本学の男性骨盤解剖学教育において、ロボット支援手術を応用した新しいカリキュラムを導入して、教育効果があることが示唆されたことである。女性骨盤学と比較ができる新しい教育法を開発する上で、本研究を前進させるきっかけとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
全国の泌尿器科・婦人科のロボット支援手術チームにWebアンケートを行う予定であったが、コロナウィルス禍の影響で実施が遅れているためである。ただ、インタビュー調査は、地域を限定しての実施を行っているが、本年度は、全国レベルの実施をめざしている。
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今後の研究の推進方策 |
全国の泌尿器科・婦人科のロボット支援手術チームへのWebアンケートやインタビュー調査を、コロナ感染の様子を見計らって実施し、解析する予定である。また、アンケートの対象を泌尿器科・婦人科だけでなく、消化器外科に拡げる予定である。さらに、男女の比較ができる骨盤解剖学の教育法の確立のために、女性の骨盤解剖学に役立つ、ロボット支援手術の画像(動画)を、共同研究者の協力のもと、男性、女性共に収集していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
年度内に全国の泌尿器科・婦人科のロボット支援手術チームにWebアンケートや全国レベルのインタビュー調査を行う予定であったが、コロナウィルス禍の影響で実施ができなかった。また、解剖実習室における動画をみながら実習をするための教育機器(パソコン等)もコロナ禍の影響で設置をすることができなかった。次年度に全国アンケートや全国レベルのインタビュー調査を実施、および解剖実習室での教育機器の設置をすることになっているため、その経費として使う予定である。
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