研究課題
挑戦的研究(萌芽)
頂点の次数が3である格子空間グラフについて、BFACF移動を分類した。また、格子空間グラフに対し、BFACF移動による同値類と、空間グラフの全同位変形による同値類が一致することを証明した。これは、適切にBFACF移動を定義することにより、格子結び目・絡み目の結果が格子空間グラフに拡張されたことを示している。空間グラフのBFACF移動は平面的な移動であり、2次元平面内のグラフについても同様にBFACF移動を考察できるため、まず2次元平面内のグラフの場合についてシミュレーションを行った。
トポロジーとその応用
この研究では、近年合成されている複雑な構造をもつ高分子のトポロジーの構造の数学的モデルを扱っている。今回の成果は、トポロジーの一分野である結び目理論の研究を行ったもので、立方格子内の空間グラフのトポロジーに関するものである。応用として多環状高分子、タンパク質の立体構造、DNAのR-ループへの応用が見込めるものとなっており、今後様々な分野にわたる発展が期待される。