本研究では、材料中の水素を簡便かつ迅速に局所分析できる手法として、レーザー誘起プラズマ発光分光(LIBS)法に着目し、LIBSによる水素の定量分析および水素の定量分布測定の可能性について調べた。試料表面の水分を充分除去して、ヘリウム減圧雰囲気下で試料からの656.08 nmの発光の強度を測定することで、0.2~7.7 mass%の範囲で水素の定量分析が可能であることがわかった。また、充放電試験を行ことで不均一な水素分布を持つニッケル水素電池正極にレーザーを照射して、試料台を移動させる操作を繰り返すことで水素の定量分布測定も可能であることがわかった。
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