TriQuinoline: TQ合成法の抜本的な見直しを行った結果,再現性よく高収率で合成可能なルートの構築に成功した。その物性精査により,予想外の水溶性やプロトンスポンジを遙かに凌駕する強力なプロトン保持能力など,特異物性が明らかとなった。また,平面性多環式芳香族分子のコロネン,湾曲型環状芳香族分子である[12]CPPとそれぞれface-to-faceならびにedge-to-face型の超分子錯体を形成し,DNAに対するインタカレーションも観測された。予備的な生物活性評価においてin vitro実験での腫瘍細胞増殖抑制作用も確認され,新骨格の抗腫瘍化合物のリードとなると期待される。
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