我々は、抗生物質によってハマダラ蚊の腸内細菌叢のバランスを破綻してある特定の腸内細菌を増加させると、蚊の卵巣形成機能が低下することを見出した。この特定の腸内細菌は環境中の常在菌でもあったことから、この菌を用いた蚊の発生をコントロールすることを最終目標とした。本研究は蚊の腸内細菌叢より卵巣形成機能を低下させる作用がある腸内細菌の同定後にその応用利用の可能性を検討する。さらに、本作用機序を解明することを目的として実施された。研究計画通り、卵巣形成機能を低下作用がある腸内細菌および化合物含有物質を絞り込めた。今後、卵巣形成機能効果を示す化合物の同定、さらなる卵巣形成機能抑制機序の解明が必要である。
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