オートファジーは、細胞の飢餓応答の際にタンパク質などの構成成分を分解し栄養素のリサイクリングを行う現象として広く知られている。我々は、炎症性サイトカインIL-1の刺激によって、細胞のオートファジーが誘導されることを見出した。IL-1刺激によって活性化する遺伝子発現誘導因子NF-κBを阻害するとオートファジーが抑制されたことから、NF-κB標的遺伝子がオートファジーに関与すると考え解析を行った。その結果、飢餓応答非依存的にオートファジーを誘導する新規因子SIAIFを発見した。この遺伝子は、能動的にオートファジーを誘導して細胞内代謝リモデリングを導き細胞増殖を促進することがわかった。
|