本研究では、PG受容体ヘテロ二量体化の普遍性を検討したところ、EP3、EP1、FPのうち任意の二者間で二量体を形成するが、mGluR1はいずれのPG受容体とも二量体を形成せず、二量体化はPG受容体に特異的であることを見出した。EP4受容体によるβ-arrestin(βarr)活性化系でも、その効力がPGカルボン酸フリー体 >> メチル体であることを見出し、PG受容体の多量体化はヘテロ受容体活性化のみならず、βarr活性化にも必要とされることを見出した。今後は、脂質受容体のカルボン酸結合が、二量体化の安定性に寄与し、G蛋白/ヘテロ受容体/βarrの各活性化に果たす役割解明を目指したい。
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