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2020 年度 研究成果報告書

乳腺上皮間リンパ球による新規母子免疫機構の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 19K22507
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分48:生体の構造と機能およびその関連分野
研究機関東京大学

研究代表者

新田 剛  東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 准教授 (30373343)

研究期間 (年度) 2019-06-28 – 2021-03-31
キーワード乳腺 / T細胞 / IEL / Granzyme
研究成果の概要

我々は、授乳期のマウスの乳腺上皮細胞の間隙に特殊なリンパ球が多く存在することを見出し、「乳腺IEL (intraepithelial lymphocyte)」と名づけ、その性状と機能の解明を目的として研究を行った。乳腺IELはCD8 T細胞とgdT細胞からなり、リンパ組織中のT細胞や腸管IELとは異なるエフェクター分子やサイトカイン受容体、ケモカイン受容体の発現パターンを示した。また、多くのNK細胞受容体を高発現しており、新規のNKT細胞集団であることがわかった。乳腺IELに高発現するエフェクター分子GranzymeA/B/Cを欠損するマウスを作製し、表現型解析を進めている。

自由記述の分野

免疫学

研究成果の学術的意義や社会的意義

乳腺における免疫機構は、新生児の免疫系の構築や腸内細菌の制御の観点から重要であるが、先行研究が少なく、免疫細胞や遺伝子に関する基盤情報も限られている。本研究では、マウス乳腺に局在する乳腺IELを同定し、その調製・単離法を確立するとともに、高解像度の遺伝子発現データを取得した。乳腺IELは他の免疫細胞とは異なる特徴をもつ、新規のNKT細胞サブセットとわかった。また、乳腺IELによって産生され乳中に放出されるGranzyme分子群の欠損マウスを作製した。本成果は、乳腺の免疫系に関する研究資源を整備した学術的意義だけでなく、乳児の疾患治療と予防のための基盤知識の拡充につながる社会的意義を有する。

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公開日: 2022-01-27  

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