研究課題
挑戦的研究(萌芽)
CRISPR/Cas9システムを用いたヒトノロウイルス受容体のスクリーニングを行うために、細胞変性効果を認めるヒトノロウイルスロットの検索を行ったが、ウイルス濃度を100倍に上げたものでも細胞変性効果は認められなかった。ヒトノロウイルスの感染、増殖に関わる遺伝子の絞り込みを行い、5つの遺伝子を決定した。それぞれについて、ヒトノロウイルスの増殖を示さない上皮細胞にレンチウイルスベクターを用いて強制発現させた。現在これらの細胞のヒトノロウイルス増殖能を検討している。
粘膜免疫学
ヒトノロウイルスのin vitro増殖が可能になってからすでに5年近く経過したが、その増殖系を用いたヒトノロウイルスの性状解析などは未だに進んでおらず、申請者らも挑戦しているが、細胞変性効果を示す実験系も確立されていない。今後も地道に解析を継続することで、ヒトノロウイルスに対するワクチン、治療薬の開発に繋がるものと思われる。