研究課題/領域番号 |
19K22610
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分52:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人国立循環器病研究センター |
研究代表者 |
猪原 匡史 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 部長 (00372590)
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研究分担者 |
仲野 和彦 大阪大学, 歯学研究科, 教授 (00379083)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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キーワード | 脳内出血 / ミュータンス菌 / 脳微小出血 / コラーゲン |
研究成果の概要 |
脳卒中で当センターに入院した患者から同意を得て歯垢を採取し、その中に含まれるミュータンス菌を培養し、cnm陽性ミュータンス菌と経時的な微小脳出血の出現率の関係を調査した。その結果、cnm陽性ミュータンス菌が歯垢中から検出された患者では、そうでない患者と比較して、微小脳出血の出現率が4.7倍高いことが明らかになった。この「悪玉むし歯菌」は、生活習慣や年齢の影響によってほころびが出た脳血管のコラーゲンに接着し、炎症を起こし、出血を止める血小板の働きを抑制することで脳出血を引き起こすのではないかと考えられた。
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自由記述の分野 |
脳神経内科
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回、cnm陽性ミュータンス菌と脳出血との関係を明らかにできたことから、脳卒中の機序の解明に寄与するものと考えられる。現在、cnm陽性ミュータンス菌によって脳出血が引き起こされるメカニズムを探索する基礎研究や、国内15施設と協力して進めている多施設前向き研究、アフリカ、東南アジアを含む世界中の他人種・地域における本菌の役割を検討する国際共同観察研究を実施している。我が国では欧米諸国と比べてまだまだ脳出血が多く、口腔内の悪玉むし歯菌を減らすために、口腔内環境を整えることが有効であると考えられる。
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