本研究では3人以上が関与する複雑な血縁関係についてその有無に関する尤度比を算出して、血縁関係の判断ができるソフトウェア(KinBN)を開発した。ソフトウェアKinBNはネット上に挙げており、無償でダウンロードして利用できる。また、濃度やDNA断片化を段階的に変化させた模擬試料を作成して、ゲノム情報がどの程度まで判読可能かをマイクロアレイでのSNPs解析法を用いて検討した結果、ある程度の変性があっても第3度血縁までは判断できることがわかった。また、誤判定がなければSNPs数を2万5000まで減少させても、第3度血縁まで確実に判定できることがわかった。
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