研究課題
民族等に起因するグローバルなコミュニティ間の排他的問題に関する「情報学と国際政治学との融合研究」を創出する.世界経済に存在するコミュニティが,グローバル化により,従来の国・地域単位から,国を跨いだ思想や民族単位に変容している.このコミュニティを的確に捕捉するために,人々のミクロな繋がりに関するビッグデータを利用する.グローバルな人々の流れの視点から,情報学のビッグデータ解析技術を国際政治学に導入することで,(1)「実空間で民族が複雑に絡み合う」ような巨大で複雑な社会構造を見える化し,(2)孤立コミュニティを検出,(3)多文化共生社会を実現するために必要な社会ネットワークの是正箇所を指摘する「情報学と政治学の分野融合」を創出する.2020年度は,世界的な新型コロナウイルス感染症の蔓延により,人流の抑制が行われ,地域の分断である孤立コミュニティが発生しやすくなった.そこで,(1)では,人物名や移動パターンによる人物の属性推計手法について書籍及び2編の論文にまとめた.また,個人情報を保護した上で人流データを高解像度化する手法を開発した.(2)では,コロナ禍の移動自粛による生活圏(コミュニティ)の変化を可視化する手法を開発した.そのうちの一つである「外出の自粛率」を日々算出しオープンデータ化した.(3)については,多様な人物が集まる人流のハブについての解析を進めている.
3: やや遅れている
新型コロナウイルスの蔓延により2020年度上半期では,参加および発表予定の国際会議等が中止となり発表や情報収集の機会が失われた.
本課題では,(1)「実空間で民族が複雑に絡み合う」ような巨大で複雑な社会構造を見える化し,(2)孤立コミュニティを検出,(3)多文化共生社会を実現するために必要な社会ネットワークの是正箇所を指摘する「情報学と政治学の分野融合」を創出する.コロナ禍では,アジア人に対するヘイトスピーチなど,地域での民族分断の問題が発生した.地域における民族の分断の時間変化などを数値的にとらえることをおこなう.また,グローバリゼーションだけではなく,米中摩擦によりビジネスのデカップリンも起きている.2016年と2021年とで,企業の役員や株主の民族多様性が,どのように変化しているのか.そのダイナミクスについても研究を進める.
新型コロナウイルス感染症の流行により,国際会議等が中止され発表及び情報収集の機会が失われた.新型コロナウイルスの流行が終息した後,国際会議等に参加し発表及び情報収集をおこなう.
すべて 2021 2020 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (9件) (うち国際共著 1件、 オープンアクセス 8件、 査読あり 3件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 3件、 招待講演 5件) 図書 (1件) 備考 (1件)
キヤノングローバル戦略研究所ワーキングペーパー
巻: 2020.04.14 ページ: -
巻: 2020.04.22 ページ: -
巻: 2020.05.08 ページ: -
巻: 2020.05.29 ページ: -
巻: 2020.07.15 ページ: -
人工知能
巻: 35 ページ: 667~672
10.11517/jjsai.35.5_667
Journal of Computational Social Science
巻: 4 ページ: 187~205
10.1007/s42001-020-00073-w
Frontiers in Physics
巻: 8 ページ: 302
10.3389/fphy.2020.00302
Information
巻: 11 ページ: 197~197
10.3390/info11040197
http://research.nii.ac.jp/~mizuno/covid19.html