対数実現分散時系列データから潜在変数である対数ボラティリティ過程の駆動ノイズが有すHurst指数とボラティリティを正確に推定するためには、非整数Brown運動の高頻度観測データが観測誤差を含む状況下での疑似尤度型推定量の漸近挙動の理論解析、そして推定量の漸近的な誤差分布の導出が必要である。本研究では、非整数Brown運動の高頻度観測データが観測誤差を含む状況下で尤度比の局所的な漸近挙動を解析し、観測誤差を含む状況下でのHurst指数とボラティリティの推定量の最適な収束レートと漸近分散の導出、そして漸近的な最適性を満たす推定量を構成した。
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