研究課題/領域番号 |
19K23245
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研究機関 | 愛知大学 |
研究代表者 |
横井 桃子 愛知大学, 経営学部, 准教授 (30845954)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2025-03-31
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キーワード | 宗教 / ジェンダー / 移民 / コミュニティ |
研究実績の概要 |
2023年度は、研究代表者の産前産後休業および育児休業の取得に伴い、4~7月が研究遂行期間であった。この間、研究課題に関連した先行研究の整理、および、フィールドワーク先についての資料調査等をおこなった。 今日の日本社会におけるジェンダーと宗教をめぐって、家父長制の家族観と宗教共同体の存続との関連を検討した。伝統仏教寺院においてはジェンダー抑圧的な価値観のもとに存続と継承が可能となっている。現代日本のジェンダー平等意識と伝統宗教の家父長的価値観とのねじれが生じていることが示唆される。 先行研究の整理では、前年度に引き続き、国内外の移民の宗教コミュニティの事例研究や、移民とジェンダーに関する文献を読み、論点の整理をおこなった。さらに移民にとっての宗教は、社会的および精神的サポートを供給するコミュニティとしての役割を果たす。しかし、移民であり女性であるという二重に地位が低くなりがちな人々が、宗教コミュニティ内でどのような立ち位置にあるかという研究は少ない。移民女性たちにとって、宗教コミュニティに参加することの意味を問い直す必要がある。 今後はホスト社会・日本の状況を踏まえた上で、移民女性をめぐる宗教を解明することを目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
産前産後休業および育児休業取得に伴い、フィールドワークや聞き取りなどの現地調査を一部中断している。ただし、文献・資料調査や、聞き取り調査の協力者の選定等を進めており、上記の表かとした。
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今後の研究の推進方策 |
研究目的に沿って、日本国内においてフィールドワーク、およびインタビュー調査を実施する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
産前産後休業および育児休業取得に伴い、フィールドワークやインタビュー調査の日程を改めることになるなどして、旅費・人件費が不要となったため。 次年度以降に、フィールドワーク・インタビュー調査を再開し、学術大会参加にも使用していく予定である。
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