企業における障害者の雇用形態や賃金体系についてのインタビュー調査から分析した。また、新型コロナウイルス流行禍における障害者の雇用状況についてアンケート調査を実施し、その影響について考察した。障害者の雇用形態や賃金、労働時間数や企業規模、特例子会社か否か等の影響を受けていた。賃金は、最低賃金を基礎に、専門性、判断能力の有無、代替不可能性、企業全体の理解、業務習熟度によって構成されていると考えられた。新型コロナウイルスの流行は、特に採用計画の見送りなどの影響があったが、障害者雇用率制度は一定の抑止力として機能することがわかった。反面、障害者労働者は安定した雇用を望む傾向が強くなることも推察された。
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