本研究においては、アメリカの低学年社会科の動向についての解明を試みた。全米社会科協議会によると、幼い子供を含む全ての子供たちのための社会科の中心的なねらいは、子供たちが公の生活の中で活動的になること、市民として参加をすること、民主主義の思想や価値観のために献身的であることなどの市民的な態度の形成であることを示している。『幼児期のカリキュラム』においては、そのような社会科で身に付けるべき態度を涵養する方法を、様々な心理学者の理論や教育現場の実践を踏まえて、幼児期から低学年期における子供たちの発達段階に即した形で提案してい る。その方法の核となるのが、探究型学習を核とするカリキュラムだった。
|