本研究は、モデルとなった2017年度「日本型教育の海外展開事業(EDU-Portニッポン)」の応援プログラム「身体形成と芸術体験を融合させた日本型ダンス教育『創作ダンス』の海外輸出」を、よりサステナブルな展開モデルへと構築し、その汎用性を実証することである。 新型コロナウイルス感染拡大に伴い、予定していた海外での研究活動がすべて延期・中止となった。しかし、リモートで現地のキーマンやハブとなる団体・学校と繋ぎながら、withコロナでサステナブルなプログラムをデザインすることができた。2021年度は、シンガポール日本人学校チャンギ校と上海日本人学校虹橋校、シドニー日本人国際学校、ソウル日本人学校の児童・生徒を対象に遠隔授業を実施した。 新型コロナウイルスの感染症拡大が子どもたちに及ぼした影響の一つに、子どもが自宅で過ごす時間が増えたことに伴うゲーム依存の問題がある。そこで、上海日本人学校虹橋校の野邊麻衣子教諭と共同し、ゲームと程よい距離を保つことができる児童・生徒の育成に資することを目的に、シューティングゲームのキャラクターをまとって表現するオンライン用の創作ダンス教材『ゲームごっこ』を開発する実践研究を行なった。その成果や課題を、第73回舞踊学会大会で実践研究報告し、それらの実践は「海外子女教育振興財団誌(2022年1月号)」に取り上げられた。 本研究の成果は、「Creative Dance Teaching Training Course vol.1」(開催日:2022年6月11日、主催:Shouze Arts Center/北京)、「Children Creative Movement Forum vol.2」(開催日:2022年9月19・20日、主催:Unlock Dancing Plaza/香港)にオンラインで登壇し、開発した『SOUSAKU-DANCE』の教材を発表する。
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