研究課題
研究活動スタート支援
本研究は、集団から排斥された際に生じる心理プロセス(社会的痛み)と身体的な痛みを経験した際に生じる心理プロセスをMRIを使った研究によって検討することを目的とした。実験の結果、行動レベルでは身体的痛みを経験した際も集団から排斥された場合もネガティブな感情を報告する点では共通していたが、集団から排斥された際の脳活動は先行研究と一貫した活動を示さなかった。そこでデザインを修正した上で、再度実験を実施し、データの解析を継続している。
社会心理学
本研究では、集団から排斥された際の心理反応と身体的痛みを経験した際の心理反応を比較し、両者の類似性を検討することを目的とした。集団からの排斥(仲間はずれ)は人々を孤独へと導く深刻な社会問題とされる。しかしながら、排斥それ自体を防止することは困難であるため、排斥された人がどのような心理状態に陥るかのか、その詳細を明らかにし、適切な介入方法を探ることが求められている。本研究成果の意義は、こうした介入方法を策定する上で有益な基礎的な知見をもたらした点にある。