研究課題
研究活動スタート支援
本研究は、節点座標を未知数とした手法に基づき、折り紙構造の畳み込み運動過程を迅速かつ精確に追跡できる数値計算手法の確立を目的とする。時間のかかる一般逆行列の直接解法を回避し、近似解法を用いて構造物の運動過程の数値計算手法を導いた。同じ問題を違う数学の視点からアプローチすることで、効率の高い新たな解析手法を生み出した。さらに、提案した計算手法を折り紙構造の畳み込み計算に応用し、重力を節点力として直接導入できる畳み込み解析方法を構築した。
建築構造
今まで、折り紙の研究はあったが、建築の応用には至っていない。本研究は効率の高い新たな計算手法を生み出すことで、重力環境下で厚みを考慮した折り紙の運動挙動を把握することができた。本研究により、疎行列による折り紙構造の畳み込み解析が可能になり、重力を考慮した多自由度な不安定構造物の運動経路の解明へ発展させることができた。得られた新手法は、新たな構造形式や新規の施工工法につながる展望がある。