重篤な運動機能障碍を持つ患者を支援するための技術として、脳波に含まれる皮膚感覚性の事象関連電位に基づいてロボットを制御するブレインマシンインタフェースを提案している。被験者9名を対象とした実験で、手指に感覚刺激を加えた際に後頭部から得られる脳波応答の15-120 Hz信号成分を判別指標として用いると、サポートベクタマシン法を用いて指に対する意識的注意の有無を正答率83%で判別可能であることを明らかにし、仮想空間のロボットハンドを制御することにも成功した。また、患者の麻痺手指を能動的に動かすロボットグローブの製作も行った。以上、提案手法を用いたブレインマシンインタフェースの有効性が実証された。
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