食道扁平上皮癌におけるCD63蛋白および細胞外小胞エクソソームの解析を行なった。CD63蛋白の癌組織における発現と臨床病理学的因子との解析を行なったが、生存や再発に関して明らかな関連を認めなかった。また、癌細胞におけるCD63とエクソソーム放出能との間にも明らかな相関を認めなかった。食道扁平上皮癌細胞が高濃度のエクソソーム存在下でどのような変化をもたらすかについて検討したところ、細胞の増殖は抑えられる一方で細胞の遊走は上昇する結果であり、癌の進展に影響を与えるものと考えられた。この結果は論文報告として発表した。(Matsumoto et al. Cancer Sci. 2020)
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