多発性骨髄腫治療のキードラッグであるlenalidomideに対する耐性獲得機序の解明は重要な課題である。本研究では、ChIPシークエンスとChIP-Atlas softwareによるゲノムワイドなスクリーニングから、1)Ikarosの新規標的となりうる因子を複数同定したこと、2)Ikarosの転写活性化に働くパートナー候補として転写因子Fosを見出したこと、3)Fosをノックダウンしたところ、IRF4とSLAMF7発現が低下すること、を明らかにした。これら研究結果は、lenalidomide耐性を克服しうる併用療法の開発を進めていくうえで貴重な情報と考えられる。
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