糖尿病・肥満などメタボリック症候群を背景とした肝細胞癌の割合が増加している。これらの肝癌は比較的進行がんで見つかることが多かった。 進行肝癌に対して新規治療薬であるレンバチニブ治療と手術の組み合わせ治療の効果を検証した。レンバチニブ治療は1-2か月で効果が見られ、腫瘍マーカーと治療効果が相関していた。手術に移行できた割合は約50%と高率であり、手術できた症例は有意に予後良好であり、レンバチニブと手術の組み合わせが進行肝癌に対して安全に施行できる有効な新規治療戦略として期待される。また、手術症例の網羅的遺伝子解析では薬物治療効果と相関する遺伝子8種が見いだされ、今後に繋がる結果が得られた。
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