遺伝性早老症ウェルナー症候群(WS)は、一般的なヒトの老化に見られるような症状(白内障、糖尿病、悪性腫瘍など)を若年で呈する一方、間葉系組織を中心とした臓器に、一般老化では見られないような特有の症状(難治性皮膚潰瘍、肉腫など)を呈するが、その原因は明らかではない。本研究では、患者を苦しめる主要な要因の一つである難治性皮膚潰瘍に焦点を当て、メカニカルストレスとの関連について研究を進めた。その結果、WS患者由来足部線維芽細胞は体幹部線維芽細胞とは異なる表現型を示すことが明らかとなり、今後の病態解明や治療開発に役立つ可能性がある。
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