研究課題/領域番号 |
19K24031
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0906:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
坂本 進 京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (00845406)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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キーワード | 内耳 / 蝸牛 / 有毛細胞 / 再生医療 / Id遺伝子 |
研究成果の概要 |
Id遺伝子は蝸牛支持細胞を強く誘導する因子である。蝸牛支持細胞のId遺伝子を欠損させることで支持細胞から有毛細胞への分化転換が生じるか検討した。支持細胞でCreを発現させるマウスを用い、Id1-Id3を支持細胞で欠損させたところ、少数の外有毛細胞の増加が確認された。支持細胞にはId4も発現しているため、分化転換効率を上げるには、支持細胞でId1-Id4すべてのId遺伝子を欠損させることが必要であると考えた。Id4をCre存在下で欠損させるため、現在、Id4floxマウスの開発を行っている。
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自由記述の分野 |
耳鼻咽喉科
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本は高齢化社会となり、難聴者は増加している。蝸牛は音の振動を電子信号に変換し脳に伝える組織である。難聴の原因の多くは蝸牛の有毛細胞の脱落であるが、現在の医学では有毛細胞を再生させる方法はない。そのため、有毛細胞を再生させる治療方法の確立は学術的意義だけでなく社会的意義も大きい。今回、我々はId遺伝子が有毛細胞再生の重要な因子である可能性を示した。この研究が進展することで難聴の治療方法の確立に貢献できると考える。
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