皮膚は最外側に位置する臓器であり、常に外界と接するという特異な環境にある。それ故、外傷、病原体の侵入、紫外線といった外的刺激に反応し、表皮角化細胞と免疫細胞は互いにシグナルを伝達することにより、炎症反応を誘導し、表皮の修復を開始する。このように細胞同士が外的刺激に適切に協調的に反応することにより、皮膚の恒常性は保たれており、これらの協調的バランスが崩れると、炎症の増強や遷延が生じ、慢性炎症性皮膚疾患の発症の引き金となる。本研究では慢性の皮膚炎症性疾患に関わる細胞のクロマチン動態に着目した。乾癬においては本来クロマチン制御因子が持つ制御機能が破綻している可能性が示唆された。
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