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2020 年度 研究成果報告書

内耳障害における蝸牛神経の髄鞘制御メカニズムの解明

研究課題

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研究課題/領域番号 19K24052
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0906:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
研究機関防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛 (2020)
北里大学 (2019)

研究代表者

栗岡 隆臣  防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 耳鼻咽喉科学, 講師 (30842728)

研究期間 (年度) 2019-08-30 – 2021-03-31
キーワード内耳障害 / シナプス / 髄鞘 / 蝸牛神経 / 難聴
研究成果の概要

我々は,伝音難聴による中耳から内耳への音響刺激の減少が蝸牛神経に及ぼす影響と神経可塑性について検討した。マウスの両耳に耳栓を充填し伝音難聴モデルを作成した。耳栓により有意な聴力閾値の上昇を認めたが,耳栓解除後には聴力閾値は完全に回復した。組織学的には,有毛細胞や蝸牛神経の消失は認めなかったが,内有毛細胞と蝸牛神経の接合部シナプス数,蝸牛神経軸索径および髄鞘化が有意に低値となった。これらの組織学的変化は伝音難聴の解消により回復を示した。以上のことから,聴覚刺激に依存して蝸牛神経は可塑性を有すると考えられ,伝音難聴においても蝸牛神経への電気刺激を維持することが重要と考える。

自由記述の分野

耳科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

伝音難聴には真珠腫性中耳炎や慢性中耳炎などがあり,薬物治療や外科的治療が聴力回復に有用と考えられている。薬物治療や外科治療が伝音難聴の治療に有効であることは変わりないものの,長期間の伝音難聴に伴う蝸牛神経への電気刺激の減少は,不可逆的な蝸牛シナプス障害をきたす可能性がある。従って,臨床における伝音難聴においても,長期に放置した場合には蝸牛神経の機能が低下する懸念があることから,早期に外科的治療や補聴器装用で神経活動を維持することが重要であると考える。

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公開日: 2022-01-27  

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