義歯安定剤の一種であるホームリライナーに含有されるアルコールが酒気帯び運転違反の判定に及ぼす影響について検討することを目的として、ガスクロマトグラフィーを用い本剤から溶出するアルコール量を定量し、さらに本剤使用時の呼気アルコール濃度を測定する臨床試験を行った。本研究より、ホームリライナーの使用が呼気アルコール濃度に影響し、酒気帯び運転の閾値を超える値に達することを認めた。しかし、口腔内に挿入後、呼気アルコール濃度が酒気帯び運転の閾値を超える時間は長くはなかった。ホームリライナーを使用した義歯を装着後、1時間以上経過してから運転することが望ましい。
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