本研究は当初、糖尿病成人症に対するチーム医療による生活指導効果の解析を行う方針であったが、仮説検証を行うのに十分なデータがえられることに時間がかかり、仮説を変更した。国民健康保険データ(KDB)を用いて、腎機能と健康寿命との関連について解析を行う方針とした。解析対象はKDBに登録された成人とし、推定糸球体濾過率(eGFR)により5群に分けて解析した。主要評価項目は介護度≧2又は死亡とした。5,592人が解析対象となった。リスクハザード比は、eGFR 60~75群と比較し、eGFR 45~90群で1.86、eGFR ≧90群で1.60であり、eGFRの高低が健康寿命と関連することが示唆された。
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