本研究では脂肪肝の指標であるfatty liver index (FLI)の脂肪肝診断能を検証し、FLIと詳細リポ蛋白分画および動脈硬化の指標であるCAVIとの関連を検討した。その結果、FLIの脂肪肝診断能は中程度であることが示された。FLIは動脈硬化惹起性のリポ蛋白であるCMおよびVLDL、LDLのコレステロールとTGは正の関連を示す一方、動脈硬化に対して予防的に働くとされるHDLはそのサイズによってFLIとの関連が異なることが示唆された。さらにFLIはCAVIと有意な正の関連を示し、両者に共通するメタボロームとして、インスリン抵抗性と関連するとされる分岐鎖アミノが同定された。
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