患者安全は世界的な重要課題であり、安全でない医療による回避可能な害の最大限の削減を世界レベルで達成することを究極的な目標とした世界保健機関の取り組みで、患者参画の推進は7つの戦略目標の1つである。患者参画の実現には、患者・家族が医療チームの一員として役割を果たすことが重要であり、ここで欠かせない要素が心理的安全性である。本研究では、医療チームにおける患者や家族の心理的安全性に着目し、質問票を作成して信頼性、妥当性を検証し、4因子、全部22項目の尺度の開発を行った。また、患者本人が、入院・通院中にエラー・トラブルを認識した頻度が5.8%で回避可能なエラーが56.7%であったことを明らかにした。
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