研究課題/領域番号 |
19K24268
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研究機関 | 共立女子大学 |
研究代表者 |
福田 友秀 共立女子大学, 看護学部, 助教 (70846328)
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研究期間 (年度) |
2019-08-30 – 2021-03-31
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キーワード | ICU / 専門看護師 / 協働 / 看護管理 |
研究実績の概要 |
専門看護師(以下CNS)は1996年からその制度が始まった。特定の領域において高度な実践力を有する看護師のことを指し、実践・調整・倫理調整・相談・教育・研究の6つの役割を柱に活動している。資格創設から既に20年以上が経過し、CNSに求められるニーズや高度看護実践の内容、アウトカムが蓄積されている。一方、看護師としてのキャリアの中で、20%は看護師長以上の職位をもってCNSの役割を果たしているが、CNSが看護管理者としての役割を持った時の臨床の質向上に関するアウトカムは示されていない。本研究では、集中治療専門医と看護師長役割を有する急性・重症患者看護専門看護師(以下、急性CNS)の協働によるICUにおける死亡率等の患者アウトカムを明らかにすることで、効果的なICU管理のありかたを検討することを目的としている。2019年度は計画してる2つの調査を行った。 ①過去4年間分のICU入室患者3,652名分のカルテ調査を行い、患者死亡率、人工呼吸器装着患者数、ICU長期入室患者数の変化および推移を明らかにした。 ②急性CNSと集中治療医の協働に関するインタビュー調査を行い、急性CNSと集中治療医が協働してICU運営を行うことで「ICUの管理運営だけでなく、患者への各種プロトコールの導入が円滑になった」「困難な症例に関するカンファレンスでのICUからの意見が共有されやすくなった」「急性CNSと集中治療医を中心に多職種と協働しやすくなった」という意見がありICUの内的環境の変化の実態が明らかになった。 次年度は得られたデータの更なる分析を行い、研究のまとめを実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
調査施設における研究倫理審査委員会の承認を計画した期間で受けることができ、インタビュー調査も対象者の協力により実施が円滑に進んだため、研究は概ね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
初年度に得られたデータをさらに質的・量的に分析し、論文として成果をまとめるべく準備する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初予定していた学会参加等が中止になった。次年度以降、成果発表のための経費として使用する予定である。
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