研究課題
研究活動スタート支援
中高年者で高頻度に認められ生活に支障をきたすことがある冷え症に焦点を当て、本研究では、その実態や関連要因を明らかにした。また、中枢部と末梢部の皮膚温度較差を指標として、冷えの自覚や冷える部位、それに随伴する症状、冷えに関連する身体的要因と冷え症との関連を検討し、冷え症のリスクを予測するモデルを構築した。モデルの識別能、推定精度は良好で、内的妥当性も確認できた。構築したモデルに基づき、冷え症のリスクが階層化された簡易アセスメントシートを作成した。
看護学
本研究は、身体組成などの様々なデータを基に包括的な影響要因を検討し、冷え症リスク判定表を構築した点、大規模集団を対象とすることでデータの偏りが少なく成果を汎用化できる点において、学術的な意義があると考える。また、客観的な冷えのリスクを主観的な質問から推定する判定表が開発されたことで、自覚のない冷えを早期発見し、中高年者の冷え症予防・改善策の介入の糸口を得ることが出来、地域住民の生活の質の向上に大いに貢献しうることからも、社会的意義があると考える。