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2021 年度 実施状況報告書

心血管形成と代謝環境

研究課題

研究課題/領域番号 19K24689
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

中野 敦  東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (10504368)

研究期間 (年度) 2021-03-12 – 2024-03-31
キーワード心血管発生 / 代謝環境 / 心内膜造血 / マクロファージ / レチノイン酸代謝 / 心血管リモデリング
研究実績の概要

本研究は心血管系発生における遺伝的因子と非遺伝的因子の関わりを解析することを目標とする。研究代表者は昨年度より研究室を立ち上げ、この一年間で助教一人、大学院生一人、実験補助員をリクルートした。具体的には、心血管発生初期のマウス胚のsingle cell RNA sequenceから心内膜細胞において造血活性をもつ細胞群を同定し、Nkx2-5転写因子の変異体でそれら細胞が消失することを発見した。更なる解析からこのメカニズムにおいてレチノイン酸代謝経路やNotchシグナル経路が重要な役割を果たしていることを見つけ出した。本研究の途中経過は2021年第21回日本心臓血管発生研究会および日本生理学会にて報告した。データの更なる収集・解析を待って論文投稿の運びである。
同時に、本研究から新たな方向性を模索している。特に代謝環境が心血管発生に及ぼす影響の一つに、免疫細胞、なかんずくマクロファージの変化が明らかとなった。心血管発生における造血細胞の役割は、比較的新しい研究分野であり、その研究のためのツール作成(新たな遺伝子改変マウスや実験系の確立)も手がけている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画とは多少異なる発見があったため、方向性の修正を余儀なくされたが、すでに学会・研究会発表も行い、論文発表の準備と新たな研究費申請の準備に入っている。また助教や大学院生の育成も進んでおり、概ね順調に進展していると考えられる。

今後の研究の推進方策

本年度は論文や学会発表等の研究成果発信にも力を入れていきたいと考えている。研究そのものは順調に発展しているが、研究の長期的な発展のためには、関与している研究者の身分の安定が必須である。現在任期付きポジションにある研究代表者と分担者のパーマネントポジションの獲得が重要課題である。

次年度使用額が生じた理由

2021年度より研究室を立ち上げたが、コロナ禍の影響もあり実験の進行と研究補助人員の採用が遅延しているため、使用額の差が生じている。この差は今年度と来年のにはほぼ解消する見込みである。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2022 2021 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件、 招待講演 2件)

  • [国際共同研究] Stanford University/UCLA(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      Stanford University/UCLA
  • [学会発表] 心内膜造血におけるNotchシグナルの役割2022

    • 著者名/発表者名
      劉孟佳
    • 学会等名
      第100回日本生理学会
    • 国際学会
  • [学会発表] Abnormal nucleotide nucleotide metabolism in the embryonic heart of the diabetic pregnancy causes mitochondrial dysfunction via AMPK2022

    • 著者名/発表者名
      中野 治子
    • 学会等名
      Weinstein Cardiovascular Conference
    • 国際学会
  • [学会発表] 心内膜造血とその役割2021

    • 著者名/発表者名
      中野 敦
    • 学会等名
      第20回日本心臓発生研究会
    • 招待講演
  • [学会発表] 心内膜造血におけるNotchシグナルの役割2021

    • 著者名/発表者名
      劉孟佳
    • 学会等名
      第67回宇宙医学研究会
    • 招待講演

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公開日: 2022-12-28  

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