• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実施状況報告書

パプア諸語の記録言語学的研究―三地域の諸言語の直示表現を中心に―

研究課題

研究課題/領域番号 19KK0012
研究機関京都大学

研究代表者

千田 俊太郎  京都大学, 文学研究科, 教授 (90464213)

研究分担者 大西 正幸  同志社大学, 研究開発推進機構, 嘱託研究員 (10299711)
稲垣 和也  南山大学, 外国語学部, 准教授 (50559648)
山本 恭裕  東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 講師 (70830008)
研究期間 (年度) 2019-10-07 – 2023-03-31
キーワードパプア諸語 / 記録言語学 / パプア・ニューギニア
研究実績の概要

既存の音声資料の電子化をはじめとする資料整理や、記述の再検討などの作業を行い、一部の資料を公開したほか、口頭発表、論文執筆に至ったものもある。
千田(シンブー班)はドム語をはじめとするシンブー諸語の音声の電子化、テキストの電子化を進め、なかでもドム語の数詞「一」の諸用法をめぐる資料を整理し論文として出版し、オセアニアの少数言語の数表現についても考察を行った。その他、ドム語の存在表現についての資料を整理し、口頭発表も行っている。山本(サンダウン班)はアイク語の記述を進め、音素体系、動詞形態・統語法の研究を行ったほか、テキストの出版に向けた作業を着実に進めている。大西(ブーゲンビル班)はHurd 夫妻のナーシオイ語動詞記述(1970)の改訂版を取りまとめ、公開した(https://www.sil.org/resources/archives/83662)。稲垣(ブーゲンビル班)もパプア諸語研究の隣接領域で古い資料に基づく言語の形態法記述を試みた。
新型コロナウイルスの感染拡大により国際的な移動が困難になり、本課題で行なうべき海外フィールドワークが全くできなかった。上に述べた通り、既存の資料を最大限に活用して、本課題の趣旨に沿つた研究活動を続けている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルスの感染拡大により国際的な移動が困難になり、本課題で行なうべき海外フィールドワークが全くできなかった。

今後の研究の推進方策

今後は電子化資料の整理ができ次第当初の予定通り各言語の資料のアーカイビングを始める。これについては、現在の状況下では既存の資料の活用を試みるしかない。本課題で目標としていた海外フィールドワークによる新資料の入手については見通しが立っておらず、種々の計画変更の方策を検討中であるが、本来の研究計画と同等の成果を出すためには期間の延長が必要になる可能性が高い。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症の蔓延による。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2021 2020 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うちオープンアクセス 2件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] アイク語の談話資料:スクンバンの作り方2021

    • 著者名/発表者名
      山本恭裕
    • 雑誌名

      言語記述論集

      巻: 13 ページ: 83-97

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] オセアニアの少数言語2021

    • 著者名/発表者名
      千田俊太郎
    • 雑誌名

      GR-同志社大学グローバル地域文化学会紀要

      巻: 15-16 ページ: 1-29

    • DOI

      10.14988/00028031

  • [雑誌論文] 『プワルタ・セレベス』のマレー/インドネシア語における形態法についての覚書2021

    • 著者名/発表者名
      稲垣和也
    • 雑誌名

      アカデミア. 文学・語学編

      巻: 109 ページ: 183-218

    • DOI

      10.15119/00003031

  • [雑誌論文] ドム語の「一」を表はす形式とその用法について: 同一性、唯一性、非現實性、 個々別々性、不定性、特定性2020

    • 著者名/発表者名
      千田俊太郎
    • 雑誌名

      言語記述論集

      巻: 12 ページ: 175-203

    • オープンアクセス
  • [学会発表] アイク語(パプア・ニューギニア)の音素体系の記述2020

    • 著者名/発表者名
      山本恭裕
    • 学会等名
      日本言語学会第160回大会、2020年6月20日(オンライン)
  • [学会発表] アイク語(パプア・ニューギニア)の動詞の指標と結合価2020

    • 著者名/発表者名
      山本恭裕
    • 学会等名
      東京外国語大学国際日本研究センター日本語対照部門研究会、2020年12月12日(オンライン)
  • [学会発表] ドム語の單純存在表現と樣態存在表現2020

    • 著者名/発表者名
      千田俊太郎
    • 学会等名
      大阪府立大学大学院人間社会システム科学研究科、招待講演、2020年12月21日
    • 招待講演
  • [備考] 言語記述研究会

    • URL

      https://sites.google.com/view/kizyutuken/

  • [備考] Naasioi verbs

    • URL

      https://www.sil.org/resources/archives/83662

URL: 

公開日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi