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2022 年度 実施状況報告書

高大接続を促す文理融合型カリキュラムの開発と評価に関する日韓共同研究

研究課題

研究課題/領域番号 19KK0051
研究機関広島大学

研究代表者

小川 佳万  広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (90284223)

研究分担者 松本 麻人  名古屋大学, 教育発達科学研究科, 准教授 (10727168)
小野寺 香  奈良女子大学, 人文科学系, 准教授 (60708353)
姜 姫銀  福岡大学, 公私立大学の部局等, 講師 (20855176)
大和 洋子  星槎大学, 共生科学部, 教授 (30724413)
出羽 孝行  龍谷大学, 文学部, 教授 (20454530)
金 美連  熊本学園大学, 外国語学部, 准教授 (10896335)
研究期間 (年度) 2019-10-07 – 2024-03-31
キーワード高大接続 / 文理融合型 / カリキュラム / 日韓共同
研究実績の概要

今年度は新型コロナの影響がやや弱まってきたため、韓国訪問が7月と12月に実現し、限定的ではあったが、昨年度実施できなかっ韓国の高校での現地調査を行うことができた。特に文献やウェブ上の資料では理解が難しい、日本の「総合的な探究の時間」に相当する「創意的体験活動」の実態について教員や生徒から聞き取り調査をし、ある程度明らかにすることができた。その成果を中間報告書3としてまとめるとととも関連学会で報告を行った。
次にその「創意的体験活動」等で実施する予定の文理融合型授業の一つとして「多文化共生」をテーマにした30回分の系統的な授業開発を予定通り仕上げた。これは、昨年度の「日韓交流」のテーマに続くもので、メンバー間で定期的に研究会を開催して各回の授業案を検討していった。その成果を中間報告書3のなかに収録した。
さらに、昨年度末から今年度前半にかけて日韓両国の高等学校で実施した「総合的な探究の時間(創意的体験活動)」に関する質問紙調査の分析行い、結果を報告書としてまとめた。この報告書は韓国側にも送付し概要を説明するとともに意見交換を行った。
本年度のメンバー各自の研究成果や上記の質問紙調査の結果については、関連する学会で各自報告するとともに、11月には京都市の龍谷大学で、韓国人研究者や教員を招待した国際シンポジウムを開催し、そこで報告した。また12月には韓国ソウル市の高麗大学校で実施された韓日教育学会第143回年次大会でその成果を報告し活発な意見交換を行った。今後そこで得られた助言内容を踏まえたうえで論文として国内外のジャーナルに投稿していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

まず研究会を定期的に開催し、予定していた2つめのテーマの授業案が完成したこと。次に限定的とは言え韓国訪問が実現し現地調査を行うことができたこと。さらに国際シンポジウムも開催でき、また韓国の学会でも成果報告ができたこと、等ほぼ予定通り進めることができたため。

今後の研究の推進方策

来年度は本研究の最終年度であるため、基本的にこれまで行ってきたことを整理しまとめる年度としたい。授業案については、3つ目の「環境問題」について今年度同様にメンバー間で検討を行って仕上げていき、また研究論文については、これまで各自が研究してきた内容をまとめて最終報告書として刊行するとともに、各自ジャーナルへの論文投稿を行う予定である。さらに本科研の成果を書籍として刊行することを目指す。

次年度使用額が生じた理由

次年度に繰り越した交付金は、多くが韓国学校訪問調査に係る出張のためのものである。今年度コロナ禍での入国制限が緩和されてきたとはいえ、学校訪問調査の回数が予定より下回ったためである。次年度は今年度以上に韓国の学校を訪問して調査を行うとともに、国際シンポジウムを企画して日韓交流を積極的に進める予定である。

  • 研究成果

    (23件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (13件) (うち国際学会 3件) 図書 (4件) 学会・シンポジウム開催 (1件)

  • [国際共同研究] 高麗大学校/韓国教育開発院(韓国)

    • 国名
      韓国
    • 外国機関名
      高麗大学校/韓国教育開発院
  • [雑誌論文] 日本の高校で育てる学力と大学が求める学力 に関する一考察2023

    • 著者名/発表者名
      小川佳万
    • 雑誌名

      韓国日本教育学研究(Korean Journal of the Japan Education)

      巻: 28(1) ページ: 59-77

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 多面的評価の中国的特質 ―総合評価入試の意義―2023

    • 著者名/発表者名
      小川 佳万,肖 芸萱
    • 雑誌名

      大学入試研究ジャーナル

      巻: 33 ページ: 33-40

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] 韓国の高等学校における探究学習の特性と意義―活動領域に注目して2023

    • 著者名/発表者名
      松本麻人
    • 雑誌名

      名古屋大学大学院教育発達科学研究科紀要

      巻: 69(2) ページ: 33‐43

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 異文化間教育実践における社会の共創―葛藤を抱えつつ―2022

    • 著者名/発表者名
      出羽孝行
    • 雑誌名

      異文化間教育

      巻: 55 ページ: 1-11

  • [学会発表] 韓国の大学入学者選抜における「公正性」の確保と格差の是正2022

    • 著者名/発表者名
      姜姫銀
    • 学会等名
      日本比較教育学会第58回大会
  • [学会発表] 大学入学者選抜における格差の問題とその是正―韓国の「地域人材」選抜を中心に―2022

    • 著者名/発表者名
      姜姫銀
    • 学会等名
      日本比較教育学会第58回大会
  • [学会発表] 韓国の大学入試改革―「多様性」と「公正性」―2022

    • 著者名/発表者名
      姜姫銀
    • 学会等名
      中国四国教育学会第74回大会
  • [学会発表] 外国人生徒のための「多様な」学校づくりの模索~韓国の公立代案学校を中心にー2022

    • 著者名/発表者名
      金美連
    • 学会等名
      日本比較教育学会第58回大会
  • [学会発表] 韓国の「創意的体験活動」における公平性の担保~教育部の近年の政策を中心に~2022

    • 著者名/発表者名
      金美連
    • 学会等名
      日本比較教育学会第58回大会
  • [学会発表] 韓国の多文化教育に見られる質的変化について~ソウル市と仁川市の事例を中心に~2022

    • 著者名/発表者名
      金美連
    • 学会等名
      九州教育学会第74回大会
  • [学会発表] 総合的な探求の時間の内容と課題2022

    • 著者名/発表者名
      松本麻人
    • 学会等名
      韓国日本教育学会第143回年次大会
    • 国際学会
  • [学会発表] 革新学校からみる公平性-地方教育自治からみる教育実践-2022

    • 著者名/発表者名
      出羽孝行
    • 学会等名
      日本比較教育学会第58回大会
  • [学会発表] 「総合的な探究の時間」の運営と課題2022

    • 著者名/発表者名
      出羽孝行
    • 学会等名
      韓国日本教育学会第143回年次大会
    • 国際学会
  • [学会発表] 革新学校における民主的学校文化構築の試みー生徒自治活動と教師に着目してー2022

    • 著者名/発表者名
      出羽孝行
    • 学会等名
      現代韓国朝鮮学会
  • [学会発表] 日本での調査結果報告2022

    • 著者名/発表者名
      小野寺香、朴聖希
    • 学会等名
      韓国日本教育学会第143回年次大会
    • 国際学会
  • [学会発表] 高等学校における探究学習の意義に関する一考察2022

    • 著者名/発表者名
      小野寺香、小川佳万
    • 学会等名
      中国四国教育学会第74回大会
  • [学会発表] 中国の入試改革とその公平性・公正性2022

    • 著者名/発表者名
      小川佳万
    • 学会等名
      中国四国教育学会第74回大会
  • [図書] 高大接続を促す文理融合型カリキュラムの開発と評価に関する日韓共同研究(中間報告書3)2023

    • 著者名/発表者名
      小川佳万、出羽孝行、金美連、松本麻人、大和洋子、小野寺香
    • 総ページ数
      135
    • 出版者
      広島大学大学院人間社会科学研究科
  • [図書] 「総合的な探求の時間」の認識に関する調査報告書2023

    • 著者名/発表者名
      小川佳万、小野寺香、朴聖希、石井佳奈子
    • 総ページ数
      58
    • 出版者
      広島大学大学院人間社会科学研究科
  • [図書] 「創意的体験活動」 の認識に関する調査報告書2023

    • 著者名/発表者名
      韓 龍震、尹 鍾赫、小川 佳万、小野寺 香、朴 聖希、 石井 佳奈子
    • 総ページ数
      58
    • 出版者
      広島大学大学院人間社会科学研究科
  • [図書] 韓国における教育福祉政策の展開と実践 : 個人の教育機会保障と社会関係資本醸成からのアプローチ2022

    • 著者名/発表者名
      金美連
    • 総ページ数
      252
    • 出版者
      博英社
    • ISBN
      9784910132228
  • [学会・シンポジウム開催] 韓国・「創意的体験活動」の意義と可能性2022

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公開日: 2023-12-25  

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