生体の免疫反応の種類と程度を司る樹状細胞の機能を十分に解析し、その結果を利用すれば、がん免疫療法を飛躍的に発展させるための糸口が見出せると考えられる。そこで本研究においては、樹状細胞の分泌するサイトカインであるIL-23およびapoptosis細胞の貪食に関わる因子であるMilk Fat Globule EGF-8(MFG-E8)に関して検討した。その結果、IL-23の全身投与、ならびに、抗MFG-E8阻害抗体と既存の抗がん剤や放射線治療その併用が、強い抗腫瘍効果を持つことを見出し、臨床応用の可能性が示唆された。
|