研究分担者 |
清野 智史 大阪大学, 大学院・工学研究科, 講師 (90432517)
畑澤 順 大阪大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70198745)
岡田 欣晃 大阪大学, 大学院・薬学研究科, 助教 (50444500)
森田 将史 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 特任助教(常勤) (30381594)
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研究概要 |
本申請課題では、薬学研究者による腫瘍血管特異的なモノクローナル抗体開発と、工学研究者によるイメージングのためのマテリアル開発、さらには、医学研究者の分子イメージング技術を融合することにより始めて可能となる、医・工・薬連携のimmuno-SPECT, immuno-MRIによる、腫瘍血管の発達イメージングを達成しようとするものである。 本年度、「イメージングプローブ設計グループ」では、Robo4, TEM7, TEM8, VEGFR2、4種の腫瘍血管マーカー抗体のscFv型リコンビナント蛋白質の精製系の構築に成功した。このscFvは、FLAG-tag融合型とSPECTラベル可能なCys-tag融合型双方の作成に成功し、現在本精製系で、全ての抗原に対するscFvの作製に着手している。また、生体内半減期に優れるIgG型抗体の精製系については、現在検討を開始しつつある。また、MRI用のプローブとして、直径20nm程度の酸化鉄ナノ粒子MoldayIONをコアとした金磁性ナノ粒子の合成に成功し、現在、そのMRIプローブとしての有用性を検証中である。 「腫瘍血管のバイオロジー解明グループ」では、近年VEGFRシグナルに抑制的に働き、腫瘍血管新生に重要な役割を担うと考えられるRobo4の機能をin vivoで解析するため、2種の遺伝子改変マウス(ノックアウトマウス、テトラサイクリン依存性血管内皮細胞特異的Robo4強制発現マウス)の作成を完了し、現在、病態モデルを用いた解析を行っている。 以上の結果を元に、H21年度では、作成されたプローブを用いたイメージングを中心的に行い、SPECT、PET、MRIなどによる抗体の動態評価、腫瘍血管発達イメージングへの展開を予定している。
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