数理流体力学の基本方程式である、ナヴィエ-ストークス方程式とオイラー方程式について、その特異点および擬特異点の探索を行った。その中でProudman. Johnson方程式や積分制約条件付きの反応拡散系の解の分岐を計算した。様々な分岐解を分類することによって、ユニモード解が2次元流でしか現れないという予想を裏付けることができた。この研究が、解の爆発とも関係があることが示唆されている。 水面進行波中の流体粒子を考察し、その軌道を計算した。いわゆるストークス漂流を数学的に証明し、粒子の軌道を様々なパラメータで数値計算した。証明方法はきわめて初等的であり、これまで知られているどの証明方法よりもわかりやすい。数値計算は、これまで重力波でしか計算されていなかったのであるが、表面張力を考慮しても同様に計算できる方法を編み出した。
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