研究課題
本研究の目的は物質開発で行き詰った感のある強誘電体・圧電体材料の設計指針を根本から見直し、材料開発に関する新しい戦略を提案し、その新戦略に基づいた物質設計により新規材料を合成、評価、検証することにある。本年度は巨大な分極を持ちうる反強誘電体AgNbO_3の強誘電材料のマトリックスとしての適否を調べるとともに、相対的に小さなイオンをA-サイトに導入することによって生ずるオフセンターダイポールの役割も考慮しつつ、共有結合性を制御して固溶体を作製した。具体的には反強誘電体AgNbO_3とイルメナイト型強誘電体LiNbO_3の固溶体(1)、反強誘電体AgNbO_3と反強磁性・強誘電体であるBiFeO_3あるいは強磁性・強誘電体BiMnO_3との固溶(2)、および、強誘電体BiFeO_3, BiMnO_3とLiNbO_3の固溶体(3)を作製して構造と物性を調べた。本年度は本系における更に詳細な強誘電性発現のメカニズムを単結晶を用いて測定し、またフォノンに関する第一原理計算(ファインセラミックス研究センターと共同研究)を通して、本系におけるソフトモードの挙動を解析した。BiFeO_3に関しては、単結晶に対する光散乱実験を行い、強誘電性のメカニズムの解明を行った。(2)、(3)に関しては単結晶を合成して物性の解明を試みた。またレーザーアブレーション装置を導入し、上述のエピタキシャル薄膜、および超格子薄膜作製に着手した。
すべて 2009 2008 その他
すべて 雑誌論文 (23件) (うち査読あり 20件) 学会発表 (28件) 備考 (1件)
Journal of Physics : Condensed Matter (In press)
Advanced Materials (In press)
化学工業 59
ページ: 13-20
Chemistry of Materials 21
ページ: 259-263
Physical Review B 78
ページ: 172103, 1-4
Ferroelectrics 369
ページ: 127-132
ページ: 3-9
ページ: 67-72
Journal of Applied Physics 104
ページ: 084105, 1-4
Journal of the American Chemical Society 130
ページ: 14948-14949
Chemistry of Materials" 20
ページ: 6286-6287
ページ: 044101, 1-8
Applied Physics Letters 93
ページ: 012904, 1-3
Physical Review B 177
ページ: 224104, 1-5
Physical Review Letters 100
ページ: 227601, 1-4
Applied Physics Letters 92
ページ: 172905, 1-3
Physical Review B 77
ページ: 104416, 1-6
Chemistry of Materials 20
ページ: 1694-1698
Materials Science and Engineering B 148
ページ: 48-52
Journal of Physics : Condensed Matter 20
ページ: 085204, 1-6
Journal of Alloys and Compounds 449
ページ: 48-51
セラミックス 43
ページ: 498-504
固体物理 43
ページ: 45-53
http://www.msl.titech.ac.jp/~itohlab/