本研究は、文献史料が乏しくそのため従来研究が困難であった、50年に及ぶ植民地時期から戦後への台湾社会の転換期について、日本語世代台湾人からの聞き書きに基づき、口述歴史(オーラルヒストリー)の手法を用いて検討しようとするものである。そのため、本研究では参加者による聞き書きとその原稿起こしが主たる作業になる。対象者は、台湾大学医学部出身の医師、詩人、林業専門家、宗教家などあるいは女性、原住民が含まれ、医師も栄養学、ハンセン病、マラリア研究など多様である。また、女性については看護師、電話交換手、教員などが含まれている。
|